年中行事
ANNUAL EVENT
牛玉加持会(ごおうかじえ)1月5日
初詣の参拝者で賑わう正月5日、本堂で「牛玉加持会」が修される。「牛玉」とは、寺社が授与する護符のひとつ。浅草寺の牛玉加持会は、ご本尊の種字(観音さまを表わす梵字=※【サ】)を刻んだ宝印(印判)を額に押し、宝印の力によって災難を除き、極楽に往生できるとされる。
法会ではまず「牛玉宝印」と「牛玉札」の加持がなされ、その間、「仏名師」役の僧侶が声明(節をつけたお経)をひとりで唱える。このあと、多くの僧侶が『観音経』『錫杖文』を読誦する。
続いて、「牛玉宝印押し」が始まる。この儀式は、白い奉紙に包まれた筒状の牛玉宝印を5つの方角に向かって押す所作をすることから、「五ヶ所宝印」とも呼ばれる。その五ヶ所とはご本尊(北)、右脇仏の不動明王と三社権現(北東)、左脇仏の愛染明王(北西)、その年の歳徳神(恵方=歳徳神がいる方角)、そして天皇陛下(皇居の方角)である。五ヶ所への宝印押しが終わると、宝印を包んでいる奉紙がはずされる。そして貫首(浅草寺住職)はじめ、一山の住職に押し、最後に牛玉札が授与されて法会は終わる。
新年の厳かな雰囲気に本堂が包まれる。
ご宝前に置かれた「牛玉宝印」(奉紙に包まれている)
「牛玉宝印」と「牛玉札」のお加持がこれから修される。
「五ヶ所宝印」の後、浅草寺僧侶への押印が行われる。
火防・盗難除のご利益の「牛玉札」。